KEE’SスピーチKIDS:日本の教育は「読み書きそろばん」から「主張する」時代へ

私の息子は小学4年生で、中学受験についてリサーチをしたりすることがあるのですが、中学入試の問題はここ数年で大きく変化しています。都内難関校の算数の問題では、グラフから、商品の入荷量や販売数を読み解かせたり、機会損失(チャンスロス)について論述させるといったビジネス目線の問題が多く出題されています。小学生の頃から、ビジネス他様々な角度から物事を考える思考力を重視しています。

また、文部科学省が発表した、最新の教育振興基本計画には、方針の1つ目に「夢と志を持ち、可能性に挑戦するために必要となる力を育成する」とあります。そのための目標として、子ども達の自己肯定感を含む「豊かな心の育成」を掲げています。

日本の戦後の教育は、「読み書きそろばん」と表現されるように、均一的な、知識やスキルの習得を重んじた教育でした。規律を乱すような自己主張や個性はあまり歓迎されず、どちらかというと「おしなべて行われる教育」だったと言えます。

グローバル化や技術革新が進み、求められる人材も大きく様変わりしてきました。それと同時に日本の教育も、急激に進む変化に対応するため、自分に自信があり、かつ創造力や実行力を持った、社会で即戦力となるような人材育成にシフトしているのです。

エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈