言い訳はしない。謝罪に必要なのは、計算された究極の謙虚さです!!
電車の遅延で大事な会議に遅刻してしまった時、あなたならどんな説明をしますか?
『電車が遅れていました。大変申し訳ありません』もしくは、
『遅れて大変申し訳ありません。電車が遅れていました。』でしょうか?
どちらが謝罪に適しているでしょうか?この場合、どちらかと言えば、後者の説明の方が良いでしょう。
前者は取り方によって、電車の遅延のせいで遅れたという《言い訳》に聞こえますが、
後者は、遅れた事を先に謝罪してから、電車の遅延という《事情を説明》しています。
謝罪は、まず相手の立場に立って、迷惑をかけた事実に関し謝ることから始めましょう。
電車の遅延であれ、病気であれ、待たされた相手にとって事情は二の次で、
待たされたこと自体気分を害しているはずです。
ただし、謝罪には、さらにアナタの格を上げる方法があります。
それは、いきなり《事情説明はしない》
事情説明はどのような言い方であっても、受け取る相手やシチュエーションによっては言い訳と取られてしまいます。
それならば、潔く謝ることだけに留め、相手の怒りを納める事だけに注力しましょう。
もし、事情を知りたければ聞かれるでしょうし、自分の事情の説明はそれからでも遅くありません。
むしろ、『そういう理由だったんだ。もっと早く言ってくれれば良かったのに!』と言わせるくらいでちょうど良いでしょう。
謝罪に必要なのは、究極の謙虚さです。相手の気持ちを先回りし、計算したしたたかな謙虚さ・・。
時には、自分のせいでなくても謝罪しなければならない時もあります。
そんな時ほど、アナタのコミュニケーション力の見せ所です。
どんなに気をつけていても、人間、ミスや失敗は避けられません。
また、ときには自分のせいではなくても立場上、謝罪をしなければならない場面もあります。
謝り方には、人柄や仕事への取り組み姿勢がはっきりと表れます。
言い訳や責任転嫁に終始したり、謝罪の言葉に誠意が感じられない、
ということでは迷惑をかけた相手からも、また周囲からも不信感を持たれます。
「誠意ある対応」と認められるためには次の点を心がけ、実行しましょう。
1)謝罪と事情説明は分ける
謝罪と事情説明を混ぜると「言いわけ」になりがちです。次の例で比べてみてください。
A「電車事故のため遅刻してしまい、申し訳ありません」
B「遅刻して申し訳ありません。電車事故のため遅れました」
Aの言い方ですと「遅刻はしたが、それは自分のせいではない」と言っているように受け取られます。
Bは、前半は謝罪、後半は事情説明とはっきり分けているので、
Aに比べると「いさぎよく謝った」という印象になります。
まず謝罪をし、その後、求められたら事情を説明する、という順序を踏みましょう。
2)相手の立場、気持ちに添った謝罪の言葉を述べる
謝っても「すいません」しか言わなければ、いくら真剣な謝罪の気持ちがあったとしても伝わりません。
深くお詫びをするときには謝罪にバリエーションを持たせましょう。
「申し訳ありません」「大変、失礼をいたしました」とより丁寧な言葉を選ぶのはもちろん、
「せっかくお越しいただいたのに」「ご期待に添えず」「いやな思いをさせてしまい」など、
相手の不満、不快感をくみ取った言葉で詫びましょう。
3)具体的な解決案と反省を示す
「どうしたらいいでしょう?」とミスの解決を相手任せにしたり、
「これから気をつけます」と漠然と述べて済ませたりしては、今後の信頼関係に差し支えます。
「このように対応させていただきたい」と迅速に対策を提案し、相手に理解を求めましょう。
また反省の言葉もできるだけ具体的に述べます。
遅刻であれば「これから必ず10分前には来ます」、計算ミスであれば「これから必ず検算します」と
行動を述べることで、相手も反省の気持ちを認めてくれるでしょう。
誠意ある謝罪をすることでミスを挽回し、より強い信頼関係を築くこともできます。
相手の気持ちを考えた対応で、ミスをチャンスに♪
ビジネスで成功しようと思うと、こういった小さな話し方やコミュニケーションスキルが重要です。
KEE’S話し方教室では、場面場面での対応なども例にとり、お伝えしております。
KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈