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話し方教室 KEE’S 買う必然性を感じさせる話し方~戦略的プレゼン②

それでは、前回の続き≪理由1≫からのブロックでございます。

 

③〈理由1〉の詳細 WANT

〈なぜ今?〉に対応し、聞き手にとって〈なぜ今それが必要なのか?〉を説明します。

それには、聞き手が現在困っていること、課題としていることを聞き出し、
「それにはこの商品がぴったりです」という方向へ話を進めていくのが有効。

直接、「今一番の課題は何ですか?」「もっとこうなればいいなという理想はどういうものでしょうか?」
「今、お使いの製品はいかがですか?」などと問いかけてもいいでしょう。

大人数を前にしてのプレゼンでは、あらかじめ担当者にリサーチしておき、「御社では現状、~でお困りと聞いております」などと、まず〈聞き手側〉に寄り添うこと。

次に、「同じ業界で、御社のような課題を抱えている企業は多いです」
「業界的に、そのお悩みは共通のようで、皆さん導入を始めています」などと時代背景のようにして競合他社を意識させます。
世間の動きや数字など客観的な裏づけを用意しましょう。

聞き手に「よそは皆、導入しているんだ。うちは遅れているんだ」と思わせ、
「手に入れなければならない」という〈マスト感〉をあおることができます。

 

 

④〈理由1〉の詳細 GIVE

〈なぜ今?〉に対応し、聞き手にとって〈私(商品)がどのようなことができるのか?〉を説明します。
〈WANT〉で挙がった問題点に対する解決策という位置づけです。

注意点としては「そういったお悩みでしたら、私どものこの商品がぴったりです!」とはすぐに言ってしまわないこと。
それでは、いかにもな営業トークになってしまい、

前段の〈あなたの役に立ちたい〉というスタンスが空々しいものになってしまいます。

ここではまず「この業界を長く見てきまして、競合他社さんとも取引のある私どもの立場から言わせていただくと、
そのお悩みを解決するには~がいいと思います」と〈専門家〉のような視点からの、客観的なアドバイスをするのです。

「課題を克服するためには、~する必要がありますね」「~することで御社の理想に近づけるように思います」
「今、お使いの商品の不都合な部分は、~するのがいいのではないでしょうか」など。

自社商品の販売に結びつくかどうかはこの際、度外視し〈客観的〉というスタンスでアドバイスします。
聞き手の信頼をぐっと引き寄せられ、「買ってもいいかな」という気持ちを高めることができます。

ただし、あまりに客観的すぎてカウンセラーのようになってしまうと、聞き手の買うタイミングを逃してしまうので要注意。
アドバイスをした後、控えめに商品PRを盛り込むといいでしょう。

「仕事上申し上げておきますが、そのお悩みですと、当社の商品の特徴とぴったり合っています」
「今、お使いの製品にない機能が、当社の商品には搭載されております」など。

 

⑥〈理由2〉の詳細 商品の良さ

〈理由2〉の〈なぜコレ?〉の詳細に入っていきます。ここでようやく、あなたが売り込みたい商品について説明することになります。

というのも、聞き手にとって興味のあるのはあなたが売りたい商品ではないのです。

聞き手が本当に聞きたいのはその商品が自分にとって〈どんなメリットをもたらしてくれるのか?〉。
それをここまで〈あなたの役に立ちたい〉というスタンスで満たしてきたというわけです。

下手なプレゼンは、いきなりお薦めしたい商品とその説明から入ってしまうもの。
それは聞き手にとっては、一方的なPR、時間の無駄に他ならないのです。

それが、自分の課題と欲求を聞いてくれ、対応策をアドバイスしてくれたうえでの
商品説明はあたかも「我が社のために提案してくれた、とっておきの商品」のような印象に映ります。

もちろん、どんな課題を聞き出そうとも、お薦めする商品はひとつなわけですが、
話し方のプロセスを変えるだけで、〈カスタマイズ感〉がぐっと上がるのです。

 

 

⑦〈理由2〉の詳細 実績

その商品を購入した人がどうなったか、過去の実績や成功例などを説明します。

同じような課題をもって悩んでいた会社の成功例など、具体的な数字で成果を見せること。
映像にまとめ、視覚的に見せるのも効果が高いです。

「A社様、B社様にもご導入いただき、~な効果を感じていただいております」
「こちらの商品を1週間お試しになった50人のアンケート結果です」
「実際に使用したモニターの映像がありますので、ご覧ください」など、
商品に対する安心感につながり、より積極的に話を聞いてもらえます。

ここまでが〈基本エリア〉となります。

 

次回もまだまだ、続きます!お楽しみに。

KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈

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