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話し方教室 KEE’S 仕事美女な話し方!

■話は30秒以内でまとめる

 

仕事美女の話し方ついて、まず押さえておく基本中の基本は、
ひとつの話は30秒程度でコンパクトにまとめるということです。

女性は話すことが大好きです。数人寄ればもう話のタネは尽きず、何時間も話し込んでしまいますよね。
しかし、ことビジネスの現場においては、ダラダラ話すことはタブーなのです。

 

見かけだけでなく知性の美しさも評価されるミス・ユニバースの大会では、インタビュー審査が行われます。
これは、舞台上で質問が書かれているメモを無作為に引き、その質問に30秒以内で回答するというものです。

質問内容は、社会問題や政治・経済、人権、環境などなかなか難解なテーマが並びます。

与えられた時間はわずか30秒で、時間が来たら鐘が鳴り、途中でもそこで止められてしまうのです。だから余計なことを話す時間などなく、主旨を簡潔に伝えなければなりません。

 

そもそも、30秒でコンパクトに話すということに日本人は慣れていません。それには大きく2つの理由があります。

 

まず、日本語の構造の問題です。日本語は、「主語+述語」が基本構造ですが、主語の前にたとえば「いつ」とか「どこで」など前提や条件となる語句が来て、その後に理由や説明の語句が続き、最後に述語が来ます。否定の場合はさらに、述語の後に「〜ません」といった形で否定の語句が置かれます。

つまり「誰(何)がどうした(しなかった)」のかは、最後を聞くまでわからないのです。しかも、途中に挟まれる理由や説明はどんどん増やしていくことができるので、述語はますます遠ざかってしまいます。

 

一方の欧米語、たとえば英語の場合、構造的に「主語+動詞」がすぐ近くにあり、notなど否定の語句も基本的に動詞の前に置かれます。その後に原因や理由などの説明が付け加えられて、基本的な英文が完成します。

「誰(何)がどうした(しなかった)」という肝心の部分が、話し始めるとすぐに相手に伝えられるのです。

だから、センテンスを途中で打ち切られてしまっても、一番言いたいことは伝わっています。この違いで明らかですが、日本語の構造自体が欧米の言語に比べてそもそも大きなハンディを背負っているのです。

 

もうひとつの理由は、会話の習慣です。

 

日本人の美徳のひとつに「あうんの呼吸」というものがあります。お互いわかりあっているから言わなくてもわかるだろう、という日本人同士の共通認識です。これは日本人全体の共通認識のほかに、会社の中や友人同士などの仲間うちだけのものもあります。

こうした、言語以外に人々が持っている共通認識を「コンテクスト」と言うのですが、日本人はこの共通認識が高い「ハイコンテクスト文化」の民族なのです。

 

ところが欧米、特にアメリカではアングロサクソン以外に、ラテン系やアフリカ系など多くの人種がいるため、それぞれが異なった背景や文化を持ちながら社会が成り立っています。

 

こういう多種多様の民族が入り乱れている状態では、「あうんの呼吸」が通じません。だから、誰もがわかるように何でもはっきりと述べ、伝え合おうとするルールが自然に生まれてきました。

これが欧米の「ローコンテクスト文化」です。欧米では、「言わなければ伝わらない」という意識が日常会話のレベルにまで入り込んでいます。日本人が「アメリカ人はズバズバものを言う」と感じるのは、こうした習慣の違いから生まれているのです。

 

論理的に話すいわゆるロジカルスピーチとは、この欧米のコミュニケーション方法を体系化させたものです。だから、一定の時間内に一定の理解を複数の聞き手に行き渡らせる話し方ができる人こそ、論理的に話せる人ということになるのです。

 

日本では、ビジネスの現場でロジカルスピーチをきちんとできる人がまだ必ずしも多くはありません。男性は論理的思考を得意としますからまだいいのですが、女性で論理的に話を展開できる人となると激減するのが現状なのです。

 

ロジカルスピーチができない人の話し方は長く、結論がわかりづらいうえに、論拠も少ないので説得力に乏しくなります。こうした話を聞かされるほうは、どうしてもストレスを感じてしまいます。

だから、日本では1時間の予定の会議がだらだらと2時間、3時間と長引いてしまいがちなのです。しかし初対面の相手に対して行うプレゼンなどでは、こうはいきません。短い時間に印象に残る言葉で大切な内容を伝えるには、考えを簡潔に伝えるロジカルスピーチが必要となります。

そのためには、ひとつの話を30秒で収める話し方を意識することが大切です。

 

 

・印象的な言葉で論点を簡潔に伝える

 

 

ただ「30秒」ばかりを意識しても、慣れていないと難しいかもしれません。ところが、これを簡単に実践する方法があるのです。

それは話すべきことを頭の中でロジカルスピーチのフレームに収めて整理し、話し始めるという方法です。

 

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KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈

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