「会議で端的に分かりやすく話したい」「説得力のあるプレゼンがしたい」「上司に上手く報告ができるようになりたい」「職場の人と円滑にコミュニケーションを取りたい」「初対面でも緊張せずに話せるようになりたい」など、話し方に悩みを抱えている方は多いのではないかと思います。
一方で、具体的な対策や、効果的なトレーニング方法の詳細を把握している方は少ないのではないでしょうか。
本コラムでは、アナウンサー直伝の1週間で変わる話し方のトレーニング方法や、話し方トレーニングに役立つ書籍やアプリをご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1. 話し方が上達した方が良い理由とは
2. 1週間で変わる話し方のトレーニング方法
3. 話し方トレーニングにおすすめな本やアプリ
4. 話し方のトレーニングには話し方教室「KEE’S」がおすすめ
1. 話し方が上達した方が良い理由とは
話し方が上達することは、日常生活やビジネスシーンにおいて非常に重要です。ここでは、話し方を磨くことがなぜ大切なのか、その理由を解説します。
コミュニケーションの基本
話し方のスキルは、コミュニケーションの基本となり、自己表現や他者との関係構築などに欠かせない要素です。自己表現が上手くなることで、自分の考えや意見を的確に伝えることができ、他者との誤解を減らし、円滑なコミュニケーションを実現することが可能です。
また、相手の話をしっかりと受け止め、共感を示すことで、信頼関係を築くことができます。話し方のトレーニングを通じて、これらのスキルを磨くことは、コミュニケーションの基盤になります。
ビジネスでのメリット
ビジネスシーンにおいて、話し方のスキルは非常に重要です。プレゼンテーションや会議、セミナーでの発言が効果的になることで、相手に強い印象を与えることができます。また、チームの雰囲気作りや、的確な指示による生産性向上にも寄与します。話し方が上達することで、リーダーシップを発揮しやすくなり、職場での評価も向上する可能性があります。
日常生活でのメリット
日常生活においても、話し方が上達することはメリットをもたらします。家族や友人との関係を深めるためには、相手の気持ちに寄り添ったコミュニケーションが重要です。
話し方が上手になることで、信頼関係を構築しやすくなり、より豊かな人間関係を築くことができます。
2. 1週間で変わる話し方のトレーニング方法
続いて、話し方教室「KEE’S」でもレッスンしている、1週間で変わる話し方のトレーニング方法を一部、ご紹介します。
1日目 発声:ボリュームのある声
普段自分の声を意識したことはありますでしょうか。
実は、声が大きいだけで、「器が大きい、明るい、面白い、おおらか」など、ポジティブな印象を抱いてもらえます。そのためにも、まず正しい発声をマスターしてボリュームのある魅力的な声の作り方を学びましょう。
息だけの発声練習(目標・毎日×2セット)
① 正しい姿勢で立ち、体の中の息を全て吐き出します。
② 鼻から息を吸い、おへその下に息をため込みます。
③ お腹が息でいっぱいになったら、胸にも息をため込みます。「もう息が入らない!」と思ったところまで息が入ってもさらにもう一呼吸でも入るように頑張りましょう。
④ 「す~っ」と声を出さずに、体に力が入らないようにリラックスしながら細い息を吐いていきます。
⑤ おへそと背中がくっつくくらいお腹をへこませ、すべての息を吐き切ったら、②にもどって、もう一度息を吸いこみましょう。
以上の②~⑤を1セットとし、毎日2セット以上は練習してみましょう。
2日目 滑舌:クリアな発音
誰が聞いても、クリアで聞き取りやすい発音ができるかどうかで、相手に与える印象は180度変わります。
滑舌が良く、はっきりとした発音ができる人は、「明るい、聡明そう、仕事ができる」という洗錬された印象を抱かれます。
正しい滑舌や発音方法を身に着けて、美しい発音を手に入れましょう。
聞き取りやすい発音を作る口の体操
① 首筋や肩の力を抜いて上半身がリラックスした状態を作りましょう。この時、座っていてもかまいません。
② 口を目一杯開けて、実際に声を出しながら「あ」「い」「う」「え」「お」・・・を1分以上繰り返します。これにより、口の周りの筋肉が鍛えられます。
ポイント
① 口は大きくしっかり開けましょう。目安としては口の周りの筋肉が痛くなるくらいが望ましいです。
② 顎関節を痛めないように、口の周りの筋肉だけ動かすよう意識しましょう。
③ 次の発音に移る時、口を一旦閉じず、続けてそのまま次の音の発生に移ると、さらにトレーニング効果がアップします。
3日目 表現テクニック:生き生きとした話し方
同じ文章を読み上げるにしても、イントネーション(抑揚)やポーズ(間)があるだけで、聞き手に与える印象は大きく異なってきます。
抑揚や間を使いこなせる人は、話で相手を惹きつけるのが上手く、上手に自分のメッセージを伝えることができます。
続いて、相手を惹きつける魅力的な話し方を取得するための、表現テクニックをご紹介していきます。
抑揚をつけるときは、下山する感覚で
実はイントネーションには決まり事が2つあります。
① 文頭では高い音域、文末では低い音域になるように話す
② 重要なキーワードを話すときには少し高い音域をだす
イントネーションを付けて日本語を話す際は、「文頭=山の頂上から」「文末=山の麓」まで山道を下るようにイメージするのがポイントです。
そして、文中に大事なキーワードが出てきたら、少し高めに発音して言葉を引き立たせるようにしましょう。
聞き手が飽きない間(ポーズ)の取り方
間(ポーズ)には、惹きつける間と理解の間があり、使い分けることが必要です。
惹きつけの間(1~3秒):文中で強調したい言葉の前に使用します。
理解の間(3~5秒):段落の変わり目や話の転換など、一通り話を終えたタイミングに取ることで、理解をしていただけます。
4日目 ロジカル報告:30秒で伝わる構成テクニック
「まとまった話ができる人」は、「短時間で大事なポイントが伝わる、論理的に説得ができる、聞き手のストレスが少ない」
という話し方ができる人です。
短時間でも相手に伝わる話し方をするために、ロジカルな話し方のテクニックを学びましょう。
3つの階層で組み立てるロジカルスピーチ
ロジカルスピーチを組み立てる上で、大切なのは「3つの階層」です。
ピラミッドのように、「結論」「理由」「詳細」の3つを順番に組み立てていくことで構成します。
ポイント
① まずは「結論」から伝える。一言で印象的に、簡潔に表現します。また最初と最後、2回伝えることが重要です。
② 「結論」を説明する「理由」を2~3つ用意して大事なものから伝えます。
③ 「詳細」はグループ分けされ、整理して、必要のないものを省くようにしましょう。
5日目 ロジカルスピーチ:人を惹きつける展開テクニック
同じトピックスを扱っていたとしても、「話の展開の仕方」によって、天と地ほどの差が出ることがあります。
話の展開が面白い人の話し方の特徴は「テンポが良い、聞いていて飽きない、メッセージが印象に残る」というものです。
そこで、ロジカルスピーチを使って、「聞き手を惹きつける話の展開の仕方」をご紹介します。
展開を並べて、聞き手の心をつかむ:「転」から入って惹きつける、並べ替えの法則
スピーチの冒頭に意外性がある話がでてくるほどに、聞き手は興味をそそられ、話に聞き入ってくれるようになります。会議の報告などでは、結論から先に述べる方が良いとされる場合が多いですが、「聞き手を惹きつけたい」「印象付けたい」というスピーチの際は、話の展開する順番を変えるのがおすすめです。
ポイント
起承転結の「転」は聞き手が驚く且つ、一番聞かせたい部分でもあるので、その「転」を冒頭に持ってくることで、印象付けることができます。
例)テーマ「私のおすすめ」についてスピーチ
通常パターン:「私のおすすめはゴルフです。・・・なのでゴルフがおすすめです。」
「転」から入るパターン:「最近読んだ本に、仕事を極める人はゴルフ上手と書いてありました・・・なので、ゴルフがおすすめです。」
6日目 緊張対策:プロが実践する緊張を防ぐテクニック
大勢の前で話すスピーチなどは、慣れていないと緊張してしまうもの。
緊張はスピーチの大敵で、極度の緊張状態でスピーチすると、「声が出なくなる」「早口になる」「表情がこわばる」などのトラブルが発生して、伝わりやすいスピーチができなくなってしまいます。
ここで、プロが実践する緊張対策テクニックをご紹介します。
① 「え~」「あの~」などの無駄な言葉を連発する
対策:日頃から意識的に「え~」「あの~」などの言葉を使わないことが重要です。もしこの言葉を使いかけたら、ぐっと飲み込む癖をつけましょう。するとそこに間が生まれ、印象付ける効果が生まれ良い結果につながることがあります。
② 早口になる
対策:緊張すると早口になりがちな人への対策としては、子供やお年寄りでもわかるくらいのゆっくりとしたスピーチを心掛けましょう。相手がかみ砕いて理解できるように速度に注意しましょう。
③ 唇がとがり、口先だけでもごもご話す
対策:普段の話し方より口を大きく開け、口の筋肉を動かしながら話すように意識しましょう。
口を開けることで、自然と声も大きくなり聞き手にも、聞き取りやすい声が出せるようになります。
7日目 スピーチパフォーマンス:身体で表現する
ジェスチャーや表情をフルに使ったスピーチは、「表現が立体的で情景が思い浮かび楽しい」「熱意や牽引力を感じさせる」などの効果をもたらします。
より聞き手を惹きつける、体で表現するスピーチパフォーマンスをご紹介します。
「手・動作・表情」のパフォーマンステクニック
① 手を使う
音声情報に手の動きをプラスすることで、より聞き手にイメージさせる話し方ができます。手でジェスチャーする場合は、胸よりも上の位置で、大きくゆっくり動かしましょう。
② 動作を使う
エピソードの出来事を動作でリアルに表現しましょう。
例)思わずドキッとしました。・・・胸に手を当てる。
③ 表情を使う
表情は感情を伝えるための大切な手段です。エピソードに関連して喜怒哀楽を表情で表現しましょう。
ポイント
① 動作は大きく、ゆっくりと、大胆に
動作が小さい、見えにくい、速すぎるは逆効果になります。
② 使う場所を決めておく
事前に使う場所を決めておくことで迷わずに行えます。
③ 多用しない
多用しすぎると、インパクトが薄れ散漫な印象になるため、イントネーションなども活用しながらバランスよく行いましょう。
3. 話し方トレーニングにおすすめな本やアプリ
続いて、話し方トレーニングにおすすめな本やアプリを紹介していきます。
おすすめな本
1. 伝え方が9割
「伝え方が9割」は、話し方だけでなく、どのようにメッセージを伝えるかに焦点を当てた一冊です。この本では、具体的なフレームワークを用いて、効果的な伝え方の技術を学ぶことができます。例えば、「No」を「Yes」に変える3ステップといった具体例が紹介されており、実践的なスキルを身につけることが期待できます。
2.「人を動かす」
デール・カーネギーの名著「人を動かす」は、話し方だけでなく、人間関係全般におけるコミュニケーションの基本を学ぶことができる一冊です。この本では、相手の心を動かすための心理的なフレームワークが数多く紹介されています。例えば、「聞き手に回る」「イエスと答えられる問題を選ぶ」といった基本的な原則を理解することで、より良い人間関係を築くための基盤を作ることができます。
アプリ
フリートークアプリ
話し方トレーニングには、実際に話す機会を増やすことが不可欠です。フリートークアプリは、ユーザーが自由に会話を楽しめるプラットフォームを提供していて、さまざまなトピックについて話す練習ができ、実際のコミュニケーション能力を向上させることができます。特に、異なる背景を持つ相手との会話を通じて、柔軟な対応力や即興での話し方のスキルを磨くことが期待できます。
4.話し方のトレーニングには話し方教室「KEE’S」がおすすめ
話し方を上達させることは、日常生活やビジネスシーンでのコミュニケーション能力を高めるために非常に重要です。今回ご紹介した、話し方トレーニングをはじめ、発声練習や表現力の向上、聴衆を引きつけるテクニックを学ぶことで、自信を持って人前で話せるようになることが期待できますので、継続してトレーニングを行いましょう。
また、これらのスキルを効率的に習得するためには、話し方教室「KEE’S」がおすすめです。
話し方教室「KEE’S」では、プロのアナウンサーから直接指導を受けることができ、スピーチ・プレゼンはもちろん、あがり症克服や立ち振る舞いを含めたレッスンも実施しています。
さらに、オンライン受講も可能で、忙しいビジネスパーソンの方でも必ず身につくカリキュラムが受講頂けます。
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