ロジカルな話は〈理系頭〉で考える
ロジカルに話すためには、ロジカルな構成を組み立てる必要があります。
「構成を考えるときは〈理系〉の頭で、話すときは〈文系〉の頭に切り替えてください」
これは私がセミナーでよく口にする言葉です。
話を考えることは、文系の人のほうが得意な気がしますが、
「ロジカルにわかりやすくまとめる」という点では、理系の人のほうがはるかに長けています。
話の構成を考えるとき、文系頭で考えることはワードソフトを立ち上げて、一字一句注意を払って書き進めていくようなもの。
美しい文章は構成には必要ありません。
理系頭で、スッキリと〈整理〉することから始めてほしいのです。
ロジカルに話すということは、料理と同じです。
目の前に山のように材料があると、初心者は使いこなせない。
あれもこれもと目移りし、結局何が作りたかったのかわからない、ごった煮のような料理にしてしまうのです。
料理上手な人はそこでまず、素材の〈相性〉を見ます。
ピーマンにはナスとひき肉を合わせて中華風な炒めものにし、付け合わせにはさっぱりしたトマトとキュウリ、
ワカメの中華サラダなど。材料を上手に活かし切り、
しかも「中華」というテーマに則したバランスのいい食卓を作り出せるのです。
ロジカルに話す場合も、まず材料を見て、考えなければなりません。
どの材料をどの材料と組み合わせるのか? 使わなくていい材料はどれか?
そして最終的に、食卓のテーマは何になるのか?
目の前の材料(情報)を整理し、論理を組み立て、結論を導き出す。
この作業こそが〈ロジカルシンキング〉です。
料理と同様、相性のいいもの同士をグルーピングすることで、目の前も頭の中も整理されていきます。
この例題でも情報をうまく整理できていない人、すなわちロジカルシンキングを用いていない人は
「A社は価格が一番安く、性能も我が社の作業に適していますが、故障が多く、待機電力消費率も高いです。次にB社は~」
などと報告してしまいがち。
それでは、30秒はあっという間に過ぎてしまいますし、第一、どのメーカーの商品がいいのかという結論がなかなか伝わらず、
上司をイライラさせてしまいます。
KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈
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