ビジネススキル同様にビジネスマンに必要な話し方スキル。
組織内でのコミュニケーションの重要性は、私たちが日常的に体験することです。この重要性を理解するために、まずは身近な例え話を挙げてみましょう。コミュニケーションを、人間の体の血液循環に例えることができます。血管がコミュニケーションパイプ、血液が仕事であり、これらが円滑に流れることで、組織全体が健康に機能します。
血管が詰まると、血液の循環が悪くなり、体の動きがにぶくなります。同様に、コミュニケーションパイプが詰まると、情報や意思の伝達が滞り、組織のパフォーマンスが低下します。さらに、長期間放置すると、深刻な問題が発生する可能性があります。誤解や対立が生じ、組織のひずみが生まれます。
ですから、組織の一員として、私たちはコミュニケーションパイプを担う責任があります。パイプがスムーズに循環するためには、上司、同僚、部下との報告、連絡、相談が欠かせません。コミュニケーションを途切れさせず、円滑な業務フローを確保するための努力が必要です。
それでは、ここで問題が発生しました。明朝のプレゼン用の企画書を作成中であり、残業が必要な状況です。そんな時に、上司から「この資料チェックを明日までに至急頼むよ」と指示がありました。このような場合、どのように対応すればよいでしょうか?
まず、上司からの指示は重要であるということを理解する必要があります。組織内での役割や責任を考えると、上司からの指示には従うべきです。しかし、同時に、自身の状況を正直に伝えることも重要です。
したがって、適切な対応は次のようになります。「了解しました。ただ現在、明日のプレゼン資料を作成中であり、残業する予定です。部長のおっしゃる資料チェックも重要ですが、どちらを優先すべきかご指示いただけますか?」
このように伝えることで、自身の状況を上司に理解してもらいつつ、優先順位を確認することができます。このような対応は、上司とのコミュニケーションを円滑に保ちつつ、自身の業務を遂行するための適切な方法です。
繰り返しになりますが、上司からの指示には従うべきです。しかし、自身の状況を正直に伝えることも重要です。このようなコミュニケーションを通じて、組織内での円滑な業務フローを確保することができます。
以上が、コミュニケーションパイプの重要性と、適切な対応方法についての考察です。組織内での円滑なコミュニケーションは、業務の効率性やチームのモチベーションに大きく影響します。したがって、常に意識して行動することが重要です。
また、ご受講生から伺うお悩みに多いのが、上司の発言がコロコロ変わり対応に困っている。
というお悩みです。
こういった場面で、「前回このように言ってましたけど?!」と心の中で突っ込みを入れるものの、
訂正したほうがいいのか、自分の認識間違いかもしれないので言わないでおくか。
など迷われる方が多いようです。
上司が発言をコロコロ変える場面では、部下が的確な対応を取る必要があります。
たとえば、上司が「この企画、今のままじゃ、目的が曖昧よね。いっそ、ターゲットを女性から男性に変えたらどうかしら?」と提案した場合、部下は驚きや戸惑いを示すのではなく、冷静に対応することが求められます。
NGな対応は、
部下が「え?でも先週、部長が『女性をターゲットに』とおっしゃったじゃないですか。その通りにやってきたんですが、いまさら方向転換ですか?」と疑問をぶつけることです。これでは上司の提案を否定するような印象を与え、上司のプライドを傷つけてしまいます。
OKな対応は、
上司の提案をメモを取りながら復唱し、確認する姿勢を示すことが挙げられます。具体的には、「はい。では、書き留めて復唱させていただいてよろしいでしょうか?まずは、『ターゲットを男性に変更』。では具体的に、変更する点は他にありますか?」と上司の提案を簡潔にまとめ、相手の発言を確認することです。
このような対応は、部下が冷静かつプロフェッショナルな態度を示し、上司の意見を尊重する姿勢を示すものです。また、メモを取りながら復唱することで、上司の提案を後々忘れることがなくなり、コミュニケーションのミスを防ぐことができます。
この対応は、上司だけでなく、いつも発言が変わる同僚や部下にも有効です。自分の意見をしっかりと伝えるためにも、メモを取りながら復唱し、確認することが大切です。
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KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈