誰かをほめるとき、効果的なのは、あまりほめられたことのなさそうな点をほめるということです。
お相手の印象に対して褒めるときにありがちなのが、背の高い人に「わぁ、背が高いんですね」と言っても、おそらくそれまで何度も言われてきたことでしょう。
悪い気はしないかもしれませんが、殊更珍しいことを言われたということでもないため、印象に残ることもなく会話も一言で終わってしまう可能性が高いです。
しかし、素敵な声をしているとか、発音がきれいだといった声や口調、自然と出てくる知識や博学さなども、意外性があってほめられ慣れていない点の可能性が高いはずです。
突然、普段褒められない部分を言われると、その会話を印象付けることもできますし、新しい自分を発見したような嬉しい気持ちになってもらうこともできます。
もちろんほめるべきところは見かけだけではありません。
親しくなると、会話の端々に相手の個人的な情報も見え隠れしてきます。
それらの情報の中にも「ほめポイント」は無数に点在しています。たとえば家族。
子供や奥さん、兄弟などの話題は、かなりパーソナルなネタですよね。
「うちの娘が今年、お受験だったもので・・・・やっと合格し落ち着きました。」
「どちらに合格されたんですか?」
「○○大学の中等部に……」
「素敵ですね。生徒さんも先生もとても良い雰囲気の学校とよく聞きます・・・」
などのように、本人ではなく家族をほめる。
自分のことをほめられるよりも嬉しく感じる方も多いようです。
ただ、マウントの取り合いにならないように、言葉選びは重要です。
(少し上級テクニックが必要になるかもしれません。)
その他には、オーディオが趣味だとか、コンピューターに詳しいとか、多くの人が苦手な分野を得意とする方には、話題を発見したら、「機械のことは難しくて。いつも息子に頼ってばかりで・・・」などのように、知らないことを素直にお伝えしながら褒める。というテクニックを入れるのもよいですね。
こうした趣味の話題は、お相手の反応が良いことも多く、盛り上がることが多いです。
ただ、あまりわざとらしくならないように。あくまでも相手に敬意を持ち、自分を尊敬してもらったという気持ちになるような持ち上げ方が大切です。
もう一点忘れてはいけない点は、ほめる着地点を持っておくこと。ただ「カフスが素敵ですね」「手先がきれいですね」だけではほめ方としては足りません。
そこで「別にそうでもないですよ」と答えられたらそこで終わりです。
そうならないように、きちんと持論を持っておくことをオススメします。
爪がきれいだったら、「手先までお手入れされていて素敵ですね。つやっと光る爪がとてもきれいです。営業の方は、名刺を渡すときや資料を指差しすることが多いからでしょうか?○○さんのお客様への思いやりを感じます」
というような、自分はどう思うという考え方をきちんと準備しておくことが必要です。
少し、難しいテクニックかもしれませんがレパートリーを数個もっておくだけでも、様々な場面で応用も可能ですので、ぜひ、いくつか頭のどこかにストックしておいてください。
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代表取締役社長 野村絵理奈