今回は、3月25日に発売された、わたくし野村絵理奈の書籍についてご案内します。
タイトルはずはり「THE SPEECH」。これを執筆した背景を少しお話します。
私がスピーチを教える会社を立ち上げたのは、今から15年前のことです。
その頃の日本は、まだビジネスでもプレゼンやスピーチの機会は限られた人にしかなく、話すことがビジネススキルであるとは誰も思っていませんでした。
「スピーチの技術を持っているとビジネスで有利です」とお話しても、
決まって、こう返されました。
「でもスピーチは、結局〈人〉だよね」
私は心の中でつぶやいていました。
『いえ、スピーチは技術です。』
そう、スピーチの上手下手は技術です。それは、口下手だった私が話し方を習うことで、話し方のプロであるアナウンサーになり、それまでとは別人のようにコミュニケーションが得意になっていった経験があるから、言い切れることなのです。
それでも、多くの人がスピーチの上手下手は、その人の人格によって決まると信じているのであれば
「結局〈人〉」の〈人〉の部分が何なのか、解明してみようと思いました。
と言っても、私が解明したかったのは、スピーチを通して浮かび上がってくるスピーカーの人柄や人徳、という意味での〈人〉です。
その人本来の性格や人格という意味ではなく、技術として〈人〉を伝える要素を解明したかったのです。
「相手に伝わらないことは、ないものと同じ」
もし、あなた自身の人柄が素晴らしく価値のあるものだったとしても、それが伝わっていなければ、それを備えていないのと同じです。
であれば、〈人〉が伝わるスピーチにも、人柄を効果的に伝えるテクニックが使われているはずなのです。
そのような動機から始めたこの本では、人を動かすスピーチテクニックについて、古典の傑作と呼ばれるアリストテレスの弁論術をもとに紐解いていきます。
このコラムの読者の方にも、ぜひ読んでいただきたいと思います。
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エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈