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話し方教室 KEE’S DON’T THINK JUST DO IT~「緊張」をコントロールして、スピーチを成功させる方法(2)

緊張の正体は「知らない」ということ

「人前で話す事が苦手な人」と聞いて9割が手を挙げるのが、日本人です。なぜなら、日本の教育に「話す」という要素が極端に少ないからです。と前回お話しました。

様々な緊張の原因がありますが、正しい方法を「知らない」というのも、緊張を呼ぶ大きな要素の一つです。私たちのプログラムでは、緊張を克服させるために、カメラでスピーチを撮影する、大きな鏡の前でスピーチさせるなどの方法を取り入れています。正しい話し方の方法を知り、自分の話している姿を知り、自分の欠点を把握した上で練習を重ねると、全体的に「苦手」と思っていた事が具体的になり、「嫌い」という気持ちが起こる前に、「改善しよう」というポジティブな気持ちが生まれます

また、予定されているスピーチに対しての不安感を取り除くために、緊張の原因を書き出し、その解決策をお伝えするようにしています。すると、漠然とした不安感ではなく、「何が不安なのか」が明確になります。具体的に不安要素を洗い出せば、後は計画的にそれを潰していくことが可能になります

DON’T THINK JUST DO IT~「考えるな。まず実践せよ」

この言葉は歴史的なバレエの振付師ジョージ・バランシン氏の言葉です。最初のサッカーのエピソード同様、脳が先行してプレッシャーを感じ取ると、体が思うように動いてくれなくなります。要は、「頭で考えなくても体が自然に動き出すようにトレーニングした後は、考えすぎないようにすること」という意味です。

サッカーのロナウド選手は、GKの際に仁王立ちをし、驚異的な成功率を誇っています。ベルリン自由大学 ミヒャエラ・サンバニス教授によれば、こういった動作はパワーポーズと呼ばれ、脳に「あなたは成功できる」というポジティブな信号を送るそうです。

心(脳)と体は一体です。心が緊張すれば、体も硬直する。体が緊張状態を作り続ければ、脳からは、さらに緊張を促す信号が送られるといった具合に。

スピーチをする際に視線が泳いでしまったり、「え~、あの~」と無駄な言葉を繰り返したり、落ち着かない動作をしてしまう事は、すなわち、緊張する心(脳)に任せて、体の状態が振り回されてしまっているという事でもあります。

スピーチにも、他の習い事と同じく、上手く話すテクニックがあります。これらを、まずは体にしみこませ、後はネガティブな思考クセをなくすことができれば、どんなに緊張する場面であっても大失敗をするような事はまずなくなるでしょう。

「緊張する自分は頭がいい」と思おう

私の教室には、人一倍緊張してしまう人が来られます。中には、スピーチの事を考えるだけで動機が激しくなり不安になるとか、スピーチをしたくないので出世をあきらめたという方もいるほどです。

そんな方には必ず「緊張するということは、それだけ周囲に気を配るセンスを持ち合わせているということですよ」とお伝えします。

もし、聞き手のことを全く気にしない人がいたとしたら、その人は緊張もしないはずです。聞き手に伝わっていなくても、自分が相手からどう思われても無関心なのですから、プレッシャーも皆無でしょう。

でも、そのような人に良いスピーチが出来るでしょうか?私はそうは思いません。

人一倍緊張する人は、人一倍相手の事を思いやることができる人です。そのような人が、コミュニケーションのテクニックを習得すれば、きっと素晴らしい会話やスピーチが出来るはずです。

「スピーチが苦手と思いこんでいる人ほど、スピーチ上手になれる」そう信じて、緊張に打ち勝ち、自己表現をしてもらいたいと思っています。

エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈

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