仕事関係の知人の中で、大学、出身地、趣味など、自分と「共通点がある人」を思い浮かべてください。何人くらいいますか?例えば、出身校がたまたま一緒だった仕事相手は?もしかしたら、数回会っただけの人が思い浮かぶこともあるかもしれません。
共通点で結ばれる人は、一度しか会ったことがなくても確実に印象に残ります。共通点はコミュニケーションの強力な武器。これを活用しない手はありません。
初対面での勝負ポイントは、相手との共通点をいかに見つけられるか?です。事前のリサーチで見つけられなかったかとしたら、その場で質問して探りあてましょう。
まずは無難だけれども、絆が強くなるのが「出身地」。同郷というだけでいきなり親しみが湧いてしまうのが人の心理です。会話の中で「小さいときから飽きるほど食べさせられたので、みかんはあんまり好きじゃないんですよ」など、「出身地につながりそうな言葉」が出てきたら、絶対にスルーしないこと。「もしかして、愛媛県の出身ですか?」とすかさず、質問してみましょう。イントネーションが関西のものだったりすれば、「関西方面のご出身ですか?」と聞くのもいいでしょう。
まるで手がかりがないときには、会話の流れをそれとなく共通点につながりやすい話題にもっていくことをおすすめします。
例えば、出身地を知りたい場合は、自分の出身地をにおわせる話をするのです。「私も東京に住んで10年なんですが……」というように話せば、たいていは「どちらのご出身なんですか?」と聞かれることでしょう。「実は神戸なのです。田中さんは、ご出身はどちらですか?」と返せば、とても自然です。
実際には、出身地が同じという幸運はなかなかないかもしれません。でもあなた自身でなくても、あなたの配偶者、パートナーでも、友達でも、親戚でも構わないのです。「私の親友が愛媛出身なんですよ。毎年、実家から送ってくるみかんをおすそ分けしてくれるんです」など、いかに「共通点」をひっぱり出せるかがカギになります。
出身地以外の共通点についてどう聞き出すかについては次回ご紹介しますね。
KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈