良く知らない人との会話を盛り上げるためのヒント。それは、相手の「おすすめ」を聞き出すことです。
趣味、おいしいお店、健康法など、人は自分の「おすすめ」を話すとき、とても気分が良くなります。というのも、「おすすめ」は、話すとテンションが上がる、その人の一番の持ちネタだから。
相手のおすすめを引き出せるように、上手に会話を運びましょう。まずは「相手はどんなことに詳しいだろうか?」と見当をつけることから始めてください。
例えば、システム系の部署の人なら「パソコンの機種などにお詳しいですか?実は買い換えようと思っていまして」と話しかければ、相手は相談に乗ってくれるはず。または、飲食店の多いエリアに会社がある人には「このあたりには仕事でよく来るのですが、ランチはどこがおすすめですか?」などと質問するのです。
そして、貴重なおすすめ情報には感謝して、ありがたく受け取ること。「聞いてよかった!それ買います」「今日の帰りにさっそく寄ってみます」など、「あなたのおすすめのものなら、さぞ良いものでしょう」と信じている姿勢をアピールしましょう。
人は自分のことを信じてくれる「信者」にはもれなく好感を抱くものなのです。
事実、こういうからくりを知っているはずの私自身も、信者にとても弱いです。「先生、髪型いいですね。同じ髪型にしてもいいですか?」「先生のアイシャドウ、すごくきれいな色ですね。どこのブランドのものですか?」などと言われると、とてもうれしくなります(単純だな、と自分でも思いますが)。
さらに「おすすめ」情報を活かすのが「感想」。例えば、おいしいお店を聞いたとしたら、次に会うときまでに実際に行ってみること。そして次に会ったとき「あそこの店、行ってみましたよ!おすすめ通り、最高でした!」などと感想を伝えるのです。
相手は自分が提供した「おすすめ」情報の行方を気にしているものです。それをきちんとフォローする気づかいが欲しいもの。こういうことがさりげなくできる人はプライベートはもちろん、どんな会社や職種でも必ずうまくやっていけるはずです。
KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈