人前でのスピーチについてアドバイスを求められることが多いのですが、スピーチに関して少し誤解があるように思えます。
スピーチに正解はありません。
あなたが出した、あなたらしい答えなら、それはあなたの価値観なのですから、誰かが「それは間違っている」などと言えるはずがないのです。
スピーチに正解があるとしたら、それは「自分らしく、堂々と述べる」ことだけです。それなのに、多くの日本人はそれができなくて、自分を出すことを拒否してしまいがちです。きっとどこかにあるであろう「正解」をなぞらなくてはと思ってしまうのです。
このマインドロックは、日本中の人が持っているやっかいなものです。
例えば、会議やセミナー会場で「何か質問はありませんか?」と聞かれたとき、本当は質問したいことがあるのに、手を挙げるのを一瞬躊躇してしまう……などということはありませんか?
その、一瞬の躊躇がなくなれば、出来ることの幅はぐんと広がります。
では、「自分らしい」とは何なのでしょうか。
「自分はこうだ!」と自信を持って言える何かということで間違いないと思いますが、その「こうだ!」と言えるものに出合うまでが結構大変です。
あなたは、「自分の中で一番好きなところはどこですか?」と聞かれたら、本音で堂々と話すことができるでしょうか?
次回の後編では、ミス・ユニバース日本代表トレーニング時の経験についてお伝えします。その美しい外見から「自信満々なのでは?」と思われがちな美女たちですが、実は……というお話です。
KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈
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