報告のSTEP1〈結論〉・STEP2〈基本情報〉
それでは、例題をもとに順番に解説していきましょう。
〈報告例〉
先月の売り上げですが、目標は300台ということになっていましたが、結果的に250台の売り上げに留まり、
当初の売り上げ目標に至りませんでした。月末は営業スタッフも休日返上で販売に当たりましたが、残念ながら目標に届かずでした。
いかがでしょう? そう悪い報告とも思えないかもしれませんが、〈戦略的報告〉と比べると、穴だらけの報告です。
悪い点を挙げていきましょう
①〈結論〉は端的でなければならない
「先月の売り上げは目標の300台に到達しませんでした」「先月は売上目標を達成できませんでした」と、
まず結論を〈ひと言〉で言うこと。そこでダラダラと説明しようとせず、まずは〈目的地を示す〉のです。
②〈現在の状況〉に関する詳細情報がまるで入っていない
報告の大前提として、聞き手にとっては〈初めて聞く情報〉であるということを意識してください。
あなたにとっては当たり前のことでも、聞き手にとっては当たり前ではないのです。自分のように聞き手も知っているという錯覚に陥らないこと。
基本的に報告は〈手取り足取り〉という意識で構成すべきなのです。
報告の間に、基本情報をわざわざ質問しなければならない状態は聞き手にとってはとてもストレス。それを防ぐために有効なのが〈4W〉なのです。
〈4W〉とは、〈WHO、WHAT、WHEN、WHERE〉。
WHO(誰が) 担当者、何名で、どういう体制で
WHAT(何を)商品、どのくらい(数量)、いくらぐらい(金額)
WHEN(いつ)期限、期間、開始時期~終了時期
WHERE(どこで) 場所、ターゲット(業界、お客様)
〈WHO〉は当事者のほか何名体制でという<主語>に関する情報です。
〈WHAT〉はその商品やサービスなど。数量、金額など詳細もここで説明します。
〈WHEN〉は行った日だけではなく、期間や時期、終了日なども盛り込めます。
〈WHERE〉は場所、業界やお客様というターゲットもここに含まれます。
先述したように〈4W〉にうまく当てはまらない場合もありますが、一度は〈4W〉に添って考え、洗い出しをするクセをつけましょう。
<基本情報>をもらさないためには、その姿勢が重要なのです。
先ほどの悪い例をこの〈4W〉を満たした形に修正すると、こうなります。
〈報告・良い例〉
先月の当社AZ車の売り上げは残念ながら目標を達成できませんでした。目標300台のところを250台と、目標を50台下回る結果となりました。
プロジェクトの詳細を申し上げます。
先月1日から31日までの1カ月間、営業スタッフ20人体制で、A~D地区に対し、AZ車のセールスを行いました。
※ボックスに入れてください
冒頭で〈結論〉を簡潔に述べ、その後、〈4W〉に沿った〈現在の状況〉 となっています。先に述べた通り、ここまでが報告の基本となります。
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