話し方教室 KEE’Sを設立し、まもなく15周年を迎えます。
日本からスピーチが苦手な人を少なくしたい。自己表現しない日本人というイメージを無くしたい。
これが、私が約15年前に「アナウンサーが話し方を教える会社」を立ち上げた理由です。
当時は、まだビジネスが今ほどグローバル化しておらず、プレゼンやスピーチの重要性を感じる企業は皆無といっていいほどでした。
「アナウンサーが、話す、聞くといったコミュニケーション技術を研修します」と言って営業に行っても、「アナウンサーになるわけじゃないのに、どうして話すトレーニングなんて必要なの?」と追い返されたものです。
会社を手伝ってくれていたスタッフでさえ、あまりにも契約が取れないもので、「企業に話し方を研修するニーズはないのでは?」と半ば諦めムードでした。というのも、当時の話し方教室とは、アナウンサー養成所か、あがり症などを改善する目的の教室しかなかったからです。
それでも私は、一般のビジネスパーソンが、話し方のテクニックをビジネススキルとして活かす時代が必ず来る。そう確信していました。
ビジネスのグローバル化が進めば、嫌でも他国の人々とコミュニケーションを取る機会が増える。日本人同士が「あうんの呼吸」でビジネスをしていていい時代は過ぎ去り、どんな価値観、文化の人々に対しても、臆せず、論理的に分かりやすく伝えなければならない、そんな時代が来ると信じていたからです。
その結果、起業から3年もたたない間に企業の話し方研修ニーズは急増し、今では大手企業でスピーチやプレゼンの研修を導入していない企業の方が珍しいくらいになりました。
「外国人相手に交渉する際のテクニックを教えてほしい」「競合の外資系企業に負けないプレゼンスキルを身につけたい」
日本人同士の閉ざされたコミュニケーションから、開かれた世界とのコミュニケーションへ。時代はまさにコミュニケーションの開国時代のように、変化しようとしているのを実感します。
KEE’S代表 エグゼクティブスピーチトレーナー 野村絵理奈
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